「学校支援人材バンク」を通し
    そろばんへの理解と楽しさを!

                       (社)大阪珠算協会  副会長  伴  睦美

 大阪産業創造館で、4月18日(水)、大阪府珠算教育連合会(大阪連合)が、大阪府・市の教育委員会が企画した『学校支援人材バンク』システムを活用した「小学校珠算授業における珠算講師の派遣」活動の成果報告会があった。
 珠算講師出向者の報告によると、副読本「小学校そろばん」を基本に、副教材の精選、授業の内容と展開の方法、珠算経験者の対応など緻密な準備と創意工夫に加えて、燃えるような情熱を注ぎこまれた姿勢が伺え、それに応える児童・生徒の興味と関心、そして楽しさ、そしてまた、失敗と反省にも触れられていた。塾で「こんなに親切に教えていなかった。」と最後に報告された2地区の安田惠吉先生の言葉が印象的であった。
 この事は「そろばんは楽しい」「もっと続けて学びたい」と思う児童・生徒をできるだけ多く増やしていきたいを第一義に頑張っていただいた証でもあると思う、と同時に、塾での毎日がいかに大事であるかを反省する材料にもされているものと考える。
 さて、この小学校の珠算講師派遣事業は、@学校現場での珠算指導を活性化する。A学校教師の珠算指導技術の向上に寄与する。B珠算のもつ特性・教育的効果の伝達と理解の促進を計る。C学校教育の幅を広げるとともに、子供たちに刺激と感動を与え、新たな学習に対する動機づけを期待する。(大阪連合事業推進の趣旨)などを目的として、大阪府・市の教育委員会「……さまざまな知識・技能(資格)等を有する社会人を学校教育へ活用して、幼児・児童・生徒に新鮮な感動を与え、学習意欲を高めるとともに将来への夢を育むことにつながり意義がある……。」と設置された『学校支援人材バンク』を活用することによって、珠算に対する社会的評価の向上と理解を深め、「読み・書き・そろばん」で代表される基礎・基本の大事さを通し、珠算教育の興隆に繋がるものとして行なわれているものです。
 その初年度として『学校支援人材バンク』に65名(協会43名)の先生方が登録され、この1月から3月にかけ依頼小学校に出向された。その集計結果によると、講師派遣の要請校53校(市内23校、市外30校)で実施延日数160日、実施延時間数185時間、受講者延人数13,472名であったと報告された。
 この事業推進の委員長森友 建先生は「このプロジェクトは、珠算人が待望したのと同様に、小学校サイドもその実現を待ち望んでいたものであるということを実感する。と同時に、学校における珠算教育強化のベストな方法・切札にもなりうるものである。珠算教育復権のためにも、このプロジェクト展開に全エネルギーを注ぎ込む覚悟が今、珠算界に求められている。」と総括された。
 この成果を踏まえて、予測では来年度は100校以上の依頼要請が考えられるから、人材バンクへの追加登録30〜50名が必定と強調されている。
 珠算界以外の人々からIT時代の今日、大事な基礎・基本は「読み・書き・そろばん」との意見が多く出てきた状況の中我々珠算人はそろばんのことは我々自身で守り、推進していく自覚をもって積極的な行動が求められるのではないでしょうか。先生方の『学校支援人材バンク』の登録を通し、意欲ある積極的な参加を期待するものです。


”右脳の神秘”

 ある情報で、世の中に天才とか名人と呼ばれる人がいますが、そう言われる天才や名人の脳波を測定したところ、「大脳の中で右脳を使う時間が大変長い」という特徴があることがわかりました。
 去る、4月29日(日)に行なわれた第55回全大阪オープン珠算選手権大会で種目別競技・除暗算の部”8秒9”というスゴイ新記録を新名哲也選手が達成しました。天才・名人・いや、まさに神技!頭にそろばんの玉がイメージで描かれ、右脳が活発に使われている証拠です。新名選手のみならず他の選手達もスゴイ!
 いかに努力し、日々、腕を磨き、精神力・忍耐力・生きる力を養ってきたことが!どんなに機械が進歩してもそれを使いこなすのは人間。脳を鍛え、心をも鍛えるそろばん”今こそ そろばん”のキャッチフレーズとともに子供たちにそろばんを!!
 左右の脳をバランス良く発達させ、感性豊かなスケールの大きな子供達に育ってほしい、また育てて行きたいものです。

☆本稿は、大阪珠算月報第612号(平成13年5月19日付)に掲載されたものを転載したものです。


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