大盛況!! 全国各地から403名が参加

感動の『そろばんクリスマスカップ』


浦和珠算連盟

 20世紀も残り1週間となった2000年12月24日、埼玉県浦和市において、ミレニアム記念『そろばんクリスマスカップ』珠算競技大会が盛大に行われた。大きな岐路を迎えている珠算界において、この時期に、こうした全国規模の大会が行われた意義は極めて大きいものがある。
 この大会で、まず特筆されることは、北海道から沖縄県までの全国各地から403名の参加申込があり、それも、当代の超一流選手の多くが参加したことにある。埼玉県には、10の日本珠算連盟加盟団体があり、これらを統合して埼玉県珠算連合会が組織されている。
 この大会を主催したのは、この中の一つである浦和珠算連盟である。会員数30名弱、実際に活動している会員はその半数程度という全国的に見れば小規模の一単位連盟が、これだけのことを実現させたということは、全国の珠算関係者に希望と勇気を与えるものである。大会成功という一つの目的に向かって結束された心意気の表れが、素晴らしい大会の実現に至ったのである。大会成功の陰には、全国各地の珠算愛好者による絶大なる支援と協力もあった。まさに、「その気になれば何でもできる」ということを実証してくれている。
 技能を競う真剣勝負でありながら、悲壮感は微塵も感じられず、常に明るい雰囲気で競技が進行していった。伝統ある大会の荘厳感は、最初から求めてはいなかったのだろう。楽しさを前面に出し、随所に笑いのある大会であった。今回の大会を成功に導いたリーダーの皆さんのパワーと行動力は、準傭段階における多少の不平や不満を凌駕して余りあるものがあったという。常識的には、最初に大会規模や費用などの根本的な枠組みが決まっており、そこから細部が決まっていくものであるが、それらの総てを超越した型破りの大会となっていた。見切り発車の感があったように思われながら、それでいて、最後に費用面までも含めたすべての辻褄が合うのは、リーダーの確信と腹を据えた意識の結実なのであろう。
 この大会が、「ミレニアム記念」だけのものなのか、継続されるのか?大会終了後の主催者の慰労会において、「来年は、絶対にもっといい大会にしよう」という声には、全員が賛成をしていた、この大会は来年も続けると・・。21世紀の珠算界のあり方に一石を投じてくれた浦和珠算連盟の勇気ある決断が、全国の珠算関係者に、何かできるのではないか、という気を惹起させてくれている。

チャンピオン決定戦
来賓を目の前に行ったチャンピオン決定戦

英語読み上げ算
英語読み上げ算競技決定戦

 今回の競技運営については、斬新なアイデアが随所に盛り込まれ、これからの競技大会のあり方を示唆するものが多い。以下、従釆の競技大会とは違ったユニークな点や工夫をしている点を列挙して、これからの競技大会を考える際の、参考に供したい。

1.ホテルの宴会場を会場として利用したこと
2.前日の練習会場を確保し、開放したという配慮
3.会場のスクリーンを利用して選手、観客の視覚に訴えたこと
4.フラッシュ暗算、英語読上算などバラエティに富んだ競技種目の実施
5.ケーキ・ジュース付きの休憩タイムを設け選手間の親睦をはかったこと
6.サンタクロースの登場など、クリスマス色を強調した演出
7.漫画(イラスト)入りのクリスマスっぽいカラフルな賞状
8.県知事、市長、日珠連会長等からのメツセージ入りの記念誌の発行
9.記念誌の選手名簿に全参参加選手のコメントをつけたこと
10.全珠連、全珠学連等、他団体の後援を受けたこと
11.埼玉県、浦和市、教育委員会等、公的機関の後援を受けたここと
12.初心者から超一流選手までが一堂に会し同じ場を共有したこと
13.成人の部を有段者とそれ以外の部門に分けて競技を実施したこと
14.成績処理プログラムを作成し、コンピュータから成績表出力をしたこと
15.多くの地元企業をスポンサーとして運営費用を潤沢にしたこと
16.全国からの引率の先生方を競技委員として効率的な運営をはかったこと
17.副賞として地方の名産品を募つたこと(アメリカからも提供あり)
18.優勝者への副賞として、主催者から「米一俵」「炊飯器」などの話題性
19.凝ったデザインのカラフルな競技委員の名札や、選手番号札の作成
20.遠方から参加した選手や、最手長・最年少参加選手の特別表彰
21.来賓の市長や教育長に超一流選手の演技を至近距離で見てもらう演出
22.来賓挨拶を競技観戦直後、表彰式前の時間帯に行ったこと
23.個人総合・読上暗算・読上算の成績を1枚の賞状にまとめる効率化
24.総合競技をスクリーンに表示させ、デジタルタイマーで計時したこと
25.計時中に昔楽を流したり、観戦者に解説をする試み
26.司会者の進行による大らかさとなごやかさのある雰囲気作り
27.NHKをはじめとする多くのメデイアで報道されたこと
28.商工会議所と珠算連盟とが一体になって協力したこと
29.関係者の多くがボランティア精神を発揮したこと
30.初の大会で盛りだくさんの内容なのに、ほぼ予定通り進行したこと


※本稿は、埼玉県珠算連合会会長・関根章氏からの寄稿をもとに整理させていただきました。

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