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| もう一つの教育再生会議(6月26日付朝日新聞のコラム「経済気象台」) |
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この3月、日本珠算連盟そろばん有識者懇談会(座長・川島隆太東北大教授)が東京で開催され、全国から教育関係者やジャーナリスト、企業人などが集まり、意見交換が行われた。開催趣旨はゆとり教育による学習内容の半減により、子供たちが学力の基礎・基本となる計算力や思考力が低下した。このため、具体的方法として、そろばんが本来持つ特性を生かして基礎学力の確保と強化に貢献するとの考えにもとづいている。
日珠連がこうした珠算人以外の人々による会合を開くのは初めてという。その背景には、珠算人口(検定受検者数)がこれまでの減少から微増傾向に転じてきた、この機会に珠算の教育的文化的価値を改めて訴えたいとの考えがある。同会議は、「そろばん振興を通じて目指すもの」と題するアピールを採択し、今後分科会を発足させて検討していくことになった。各委員の提案を見ると、いまやコンピューター時代というのに、伝統的なそろばんを評価する人が多いのは驚きである。
この点については、「珠算の将来」(上野健爾京大大学院教授著)という貴重な論文が出ている。歴史的、数学的観点から研究成果をまとめた小冊子である。その中で、珠算の特徴点として(1)10進法を学ぶのに適している(2)計算の途中経過が見える(3)数値感覚が身につきやすい(4)筆算と違って脳に刺激をうけやすい(5)珠算算法(アルゴリズム)はコンピューターのアルゴリズムで学ぶより初等・中等教育の題材として適している、と指摘されている。低下した基礎計算力を取り戻す同懇談会の成果を期待したい。 |
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